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Here Comes the Sun ビートルズ [好きな歌]

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5000m以上の高さを飛ぶ航空機でも、窓に注ぐ日差しに温かさを感じる時がある。温暖化だなんだといっても太陽のありがたさを感じずにはいられない瞬間だ。

こんな気持ちにぴったりなのがビートルズの「Here Comes the Sun」 実質的に最後のアルバム「Abbey Road」に収録され、B面の奇跡のメドレーの幕開けを飾る曲。長い冬を乗り越えて春を迎えるような日本人向きの内容から、日本のみ特別にシングルカットされたというが、フォークギターとモーグ・シンセサイザーのアレンジも当時としては画期的。

ジョージ・ハリスンが親友エリック・クラプトンの庭で作曲したと伝わるが、確かにイングリッシュ・ガーデンに椅子を置いて春の日差しを浴びて、うたた寝したくなってくる。

写真は帰省時の航空機の窓からの風景。 冬型の寒い日ではあったが、温かな日差しを感じながら、私の頭の中ではイントロのフォークギターのメロディ-がいつまでも、いつまでも鳴り響いていた。

 Here Comes the Sun (YouTube)

 

2013年12月27日 ANA中部-松山行き 大阪付近上空で撮影 (iPhone 5)


主よ人の望みの喜びよ ディヌ・リパッティ(ピアノ) [好きな歌]

lipatti1.jpgバロック音楽は朝に合うとよくいわれます。この曲などは特にそうで朝の淡い光のなかで、ぼんやりして聴いていると天国に連れ去られるような心持にさせられます。(ほんとうに連れ去られると困るが・・・)J・S・バッハが書いたメロディのなかでも「G線上のアリア」と並んでもっとも美しい旋律のひとつ。

原曲は教会カンタータ「心と口と行いと生活で」のなかのコラール合唱曲ですが、有名曲だけにいろいろな楽器に編曲されています。最近聴いた編曲では村治香織のギター版が枯れた雰囲気でなかなか良かったです。

ここで取り上げるのはイギリスのピアニスト、マライア・ヘスのピアノ編曲版で、演奏は不治の病で若くして亡くなったルーマニアの天才ピアニスト、ディヌ・リパッティ(1917-1950)

1940年代後半の録音でモノラルだし、録音状態も現在とは比べるべくもないが、奏でられるその音楽は、素朴なのに崇高で奇跡的な演奏。粒立ちがはっきりしていて、まるで天から降りてくる神の声を聞くかのようです。疲れているときに聴くと脳神経の真ん中まで癒されます。

リパッティは体調がすぐれないにもかかわらず、ブザンソン音楽祭に参加し、最後の曲を弾くことができず退場しますが、しばらくして舞台に現れこの曲を弾いたそうです。突然のことで録音はされませんでしたが、彼は二ヶ月後に33才の若さで世を去り、「主よ人の望みの喜びよ」は奇しくも彼の最後に弾いた曲になりました。


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帰省 中島みゆき [好きな歌]

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何年か前になるが、あまりの仕事の忙しさと、体調不良で、あと3日仕事が続いたら倒れていたかも知れない8月があった。でも何とか会社は盆休みに入り、ゴングに救われたボクサーみたいに帰省した。そのとき故郷のラジオから流れてきたのがこの歌だった。目がウルウルしたのをよく憶えている。

中島みゆきはいつも、さりげなく驚くような詩を書く。「ファイト!」を初めて聴いた時の衝撃は、まるでアントニオ猪木に延髄切りを食らったようなものだったし、「悪女」の詩は開いた口がふさがらないくらい凄くて、作詞家でもないのにその言葉の表現力に敗北感を憶えたくらいだ。

まあ歌というのは楽しく聞くものだと思うけどこの歌はいけない。 中島みゆきは、まるで私の心の中を知っているのかと思うくらい涙腺を危うくさせる。  (2000年発売の短編集に収録)

帰省

遠い国の客には笑われるけれど
押し合わなけりゃ街は 電車にも乗れない
まるで人のすべてが敵というように
肩を張り肘を張り 押しのけ合ってゆく

   けれど年に2回 8月と1月
   人ははにかんで道を譲る 故郷(ふるさと)からの帰り
   束の間 人を信じたら
   もう半年がんばれる

機械たちを相手に言葉は要らない
決まりきった身ぶりで街は流れてゆく
人は多くなるほど 物に見えてくる
ころんだ人をよけて 交差点(スクランブル)を渡る

 
   けれど年に2回 8月と1月
   人は振り向いて足をとめる 故郷からの帰り
   束の間 人を信じたら
   もう半年がんばれる

帰省→ http://www.youtube.com/watch?v=P0FlxUdhEvA&feature=youtube_gdata


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ジャコビニ彗星の日 松任谷由美 [好きな歌]

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私が高校生の頃、現ロッキング・オンの代表取締役で音楽評論家の渋谷陽一のラジオ番組にゲストで来ていたユーミンが、「作曲家は天才だ」との持論を展開していたが、あまりのしつこさにイラついた渋谷陽一が発した一言が

「でもあなたはジャコビニ彗星の日を超えていない」

ユーミンは返す言葉がなく黙り込んだ。今から40年前の1972年10月9日の歌詞が埋め込まれているこの曲。大流星雨が期待されたが、まったく見えなかった現実を歌った曲。夜のFMからニュースを流しながら・・・で始まるスローなバラードだけど、今聴いても古さを感じさせないいい曲だと思う。

特にこの曲の印象的な歌詞「あなたの電話が少ないことに慣れてく・・・」は女性にしか書けないフレーズかも知れません。その後日本を代表するミュージシャンになった松任谷由美、果たして「ジャコビニ彗星の日」を超えたかどうか当の渋谷陽一氏に聞いてみたい気がします。

1979年発売の「悲しいほどお天気」に収録


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一千一秒物語 松田聖子 [好きな歌]

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それにしても今年の9月は暑い。8月がふた月あるみたいだ。私は1980年に高校を卒業し社会人になったので、80年引退の山口百恵と80年デビューの松田聖子は私にとってエポックメイキング的な存在になっている。デビュー時、のびやかなハイトーンだった松田聖子は、殺人的なスケジュールのため喉を痛めてしまい、ハスキーな歌声に変貌するが、それがいい面に出て、ただのアイドル歌手以上の歌唱力を得ることになる。

この歌が収録されているアルバム「風立ちぬ」A面は、松本隆の作詞、大瀧詠一作曲、多羅尾伴内(鈴木茂)編曲という元はっぴいえんどのメンバーが参加したことでも有名で、今でも異常なほどの高評価で知られる名盤。この曲はシングルカットもされていないし、ベスト盤に収録されることもないが私にとっては隠れた名曲のひとつ。

大瀧詠一らしさが満載の曲で、いきなりサビから歌いだすのには度肝を抜かれる。スケールの大きなストリングスのアレンジは、自身のシングル「恋するカレン」によく似ているが、この曲はロネッツの「Be My Baby」がモチーフなので、たどりつくのは名プロデューサー、フィル・スペクターということで決着する。

内容は恋する女の子の揺れ動く心情を歌ったロマンティックなもので、別に物語風でもないのに、大正時代に稲垣足穂が書いた、これまた物語らしからぬ「一千一秒物語」にかけた松本隆の狙いは見事。今、私のようなおじさんが聴くと赤面ものの曲ではありますが、当時は私も青春真っ盛り、甘酸っぱいような思い出とともに、心の中に閉じ込めて封印しているような歌の一つです。だから好きでもめったに聴くことはありません。


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「スモーク・オン・ザ・ウォーター」 ディープ・パープル [好きな歌]

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あらゆるロック史上もっとも有名なイントロを持つといわれるこの曲。世のギター少年は、こぞってこの曲をコピーしたがった。私の高校時代、どっかの教室から毎日毎日イントロのリフが聴こえてきて、私は「いつになったら間奏のギターソロにたどりつくんだ」と思ったものだ。

ディープパープルがスイスのモントレー(レマン湖畔の街)にレーコーディングのため訪れた時、偶然、フランク・ザッパとマザーズがライブをやっていたが、一人の観客がフライガン(照明弾とも花火とも言われている)で天井を撃ち、竹製の屋根は燃え上がり火災になった。その時の体験をボーカルのイアン・ギランが、そのまま歌詞にしたのがこの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の誕生秘話。

単純なコード進行でできているが、単純だからこそインパクトがあるともいえる。ギターからキーボード・ベースと音に厚みを増してそしてドラムが入るイントロは「ハイウェイ・スター」のイントロと並んで脳神経を痺れさせる。驚くことにアルバムの数合わせのため作られた曲だそうで、当時はだれもロックのスタンダードになろうとは思っていなかったという。

1972年発表のアルバム「マシンヘッド」に収録


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夢のカリフォルニア ママス&パパス [好きな歌]

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今から30年ばかり前になるが、私がフォークギターを覚えようと買ってきた本に出ていたのが、この「夢のカリフォルニア」だった。何度か聴いたことがある曲で、譜面はアルペジオとストロークの二種類があったが、私は両方を組み合わせて弾いていた。

歌ってるママス&パパスは読んで名のごとく2組の夫婦のグループ。初めて作ったこの曲で1966年、全米チャート4位まで駆け上がり、次作の「マンディ・マンディ」で1位を記録した。曲はコーラスが交互に歌い、2番は男性のソロとコーラスの掛け合いというちょっと変わったもので、これがもの凄くかっこいい。また途中の間奏部分のソロ楽器がリコーダーというのも珍しい。

ずっと聴き続けているが飽きることもなくて、いまだに新鮮さを失わない不思議な曲だ。冬の寒い日は私も南の島にあこがれるが サビのCalifornia dreamin' on such a winter's dayは60年代のアメリカのヒッピーたちの気持ちを代弁しているフレーズなんだろうと思う。

会社の寮の部屋に入ってきた新入社員のK君は私が聴いていたカセットに興味を示さなかったが、この曲だけは「何度聴いても飽きないいい曲ですね」と言ってくれた。彼は3カ月足らずで郷里の島原に帰ってしまったが、久しぶりに聴いて、「彼、今でもこの曲を聴いているのかな」とふと思ったりした。今でもこの曲を聴くたび、あの頃の混沌とした空気感がよみがえる。


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